仕事で失敗ばかりの私の、意識高い会社での生存戦略を考える。

このたび社会保険がない会社から、社会保険がある会社へ見事転職を果たした私であるが、 ついてきたのは美味しい汁だけではなかった。

なんとその会社、田舎にあるまじき「意識高い会社」だったのである。
偏差値49くらいの微妙に低いラインに意識をおいている「仕事できない系」人間の私は、砂漠に放り出されたナメクジのごとく体内のゆとり成分が 蒸発していく気分である。

このままいくと文字どおり干されて死んでしまう可能性がある。 そこで今回は、この高次元の会社の中で仕事ができない人間がどう生き残っていけばよいかを考えてみたい。

サラリーマン田中 「スキルアップ」とか「あえて厳しい仕事を引き受ける」とかは土台無理な話なので、 もっと低空飛行で現実的なメソッドを構築しよう。

自分で仕事を作らないといけない恐怖

社内にカフェがあったり、ミーティングは珈琲を飲みながら行うなど数々の意識高いポイントがあるが、 その最もたる部分が、「上司からの命令がない」ことである。
いわゆるボトムアップ型の組織なのだ。

指示待ち人間の私は、積極的に仕事に取り組んでいくことが本当に苦手であり、それが私の「仕事ができない」由縁であると考えている。 したがって指示がない今の会社においては、このまま行くと無能の烙印を押されることは明らかであり、社内ニート化まっしぐらは避けられないだろう。

サラリーマン田中 「社内ニートなんて最高じゃないか!」と思ったそこのキミ!

サラリーマン田中 周りの人がせわしなく動いている中で仕事をしているフリをするのは本当につらいぞ!

というわけで、私のこの会社における生存戦略は
「いかに社内ニート化を回避しつつ、のんびり仕事をするか」 という観点から考えていく。

周りに自分が貧弱な人間であると理解してもらう

まず最初に実施したのがこの戦略である。
私はいわば、オオカミだらけの危険な森に迷い込んだ、か弱い子羊である。 無理して仕事できる風を装うより、早めに自分という人間を理解してもらった方が安全というものだ。

そのために、
・会議中は積極的に発言しない。意見を求められたら「今までの話の流れでOKだと思いますよ?」などと無難な発言をし、建設的な意見は言わない。
・仕事は期限ギリギリに提出する。相手の期待を超えるような仕事ぶりはご法度だ。10の依頼に対しては9.9くらいの完成度で返そう。
・常に具合悪そうにしている。
等を実施する必要がある。

「この人が人並みに仕事をしているだけで奇跡なんだ」と同僚に思わせればこっちのものだ。 幸い、私の職種は特殊なため、少しくらい仕事が遅かったりコミュニケーションに難があっても許されるハズである。 否、許されて当然なのである。

サラリーマン田中 そうタカをくくっていたら、入社2週間で人事部から「心配です」と言われ、早くもこの理屈が瓦解しそうである事は内緒だ。

強いものに媚びる

自分で仕事を作れない。
上司からの指示もない。
こうなったらニートにならない手段は一つ。「仕事をくれそうな人からおこぼれをもらう」これっきゃない。 前述したとおり、私の職種は社内でも特殊である。 「何でもしますから」と周りに媚びへつらっていれば、仕事に困ることは無いだろう。

そう思って何でも引き受けていたら、重い話ばかり集まってきて早くもゲロ吐きそうである。 集まってきた仕事を優先順位をつけて効率良くさばいていく なんてことは当然できないので、どうやって対処するかも考えなくてはならなくなった。

サラリーマン田中 最悪本当にゲロを吐けば諦めて許してくれるだろうが・・・。

納期をできる限りのばす

そこで実施するのがこの施策。 作業に必要な時間の約2倍の時間を相手に伝えるのである。

相手が「う〜ん、もうちょっと何とかならない?」
と言ってきたら、1.5倍くらいにまで下げて、
「このくらいならギリギリいけるかもしれません」
と言って誠意を見せてあげれば、鬼のような人間でない限り納得してくれるだろう。 むしろ好感度も上がるというものである。

カフェでサボる

そんなこんなでストレスが溜まりやすい会社において、息抜きができる時間というのは非常に大事である。 サボりというと聞こえが悪いが、これは戦略的休息であり、人並みのパフォーマンスを発揮するには必要不可欠だ。

意識が高い会社にはまず間違いなくカフェスペースがある。この会社も御多分にもれずである。 私の調べによると、カフェが込み合う時間は限られており、お昼の時間と終業直後以外は閑散としているようである。 カフェスペースといえば狂気のオシャレスポットのように感じるが、人がいなければむしろ絶好のサボり場所なのだ。

「ちょっと例のクライアントの件についてコンセンサスをとるためのメソッドを考えてました」とでも言っておけば、上司も何も言えまい。 むしろ社内にカフェスペースがあるというのは、『どうぞここで仕事をサボってリフレッシュしてください』という会社からのメッセージである。 正攻法での利用に対し文句を言われる筋合いはない。

最大の難関が・・・

さて、ここまで比較的簡単に実施できる意識高い会社での生存戦略を考えてきた。 まだ入社まもないので、今後どうなっていくかは未知数だがとりあえずなんとかなりそうである。 しかし、ここまで書いてきて気づいたのだが、この記事を公開するにあたり難関(というか問題)があることに気づいた。

人事部がこのサイトの存在を知っているということである。(致命的)

サラリーマン田中 採用試験の時うっかり漏らしてしまったのだ。今思えば何という愚行。

サラリーマン田中 かと言ってここまで書いた記事をお蔵入りさせるのはなんだかもったいない。

サラリーマン田中 というわけで、最後は会社の人事部への言い訳メッセージで締めくくりたいと思う。

当社人事部各位
ここに書いてあることはあくまでも、仕事に苦しんでいる人に少しでも安らぎを与えるために書いた方法論であります。 私自身は日々、意識を目一杯高くかかげ一生懸命仕事に励んでおります。
なので、どうか次のボーナスはよろしく頼みますぞ!

以上

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田中
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