ハローワークで長野県のブラック企業大賞を探せ!地方の労働条件の現実を見る!
最近テレビでも大きく取り上げられるようになったブラック企業大賞。
2016年は電通、2015年はセブンイレブンジャパン、2014年はヤマダ電機と誰もが知っている大企業である。
あの大企業が!?という驚きの反面、地方でのほほんと暮らしている私にはいまいちピンとこない部分もある。
そこで、ハローワークの求人情報から『長野県の労働条件はどうなのよ?』という点を考えてみたい!
クソみたいな求人に対しては勝手に「ブラック企業大賞 求人部門」に表彰してあげよう。
求人情報の大事な要素『休日数』と『給与の額』
ブラック企業のブラック企業たる由縁の一つは、
『給与が低い』『休みが少ない』『残業が多い』
など、劣悪な労働条件である。
求人情報に「残業が多い職場です!プライベートを犠牲にして思う存分働けます!」とは書かないだろうから、 主に『給与』と『休み』という点からどんな求人があるか見てみよう。
平均給与、平均休日へのたかーい壁!
さてまずは全国の平均からみて、どの程度の条件の求人があるか調べてみよう。
まず、普通に正社員という条件のみで検索すると・・・
11,023件!結構ある!
じゃあ、収入と休日が平均に届いている求人はどれだけあるのか?
当然ながら問題はこの求人の数ではなく質である。
このたくさんある求人の中で、平均的な給与や休日数に届く求人がどれだけあるのか見てみよう。
求人情報サービスDODAの発表による、2015年の平均年収は440万円。
経団連発表による2016年夏冬ボーナスの平均合計は153万円(管理職除く)。
ボーナスを抜いて平均月給は(440万-153万)÷12か月=23.9万円
年間の平均休日は121日
この条件に当てはまる正社員の求人がどれだけあるのか?
ななひゃくきゅう・・・!?一気に10分の一以下に・・・。
給与に関しては上限金額なので、もしこれが下限金額ならば、さらに少なくなるだろう。
(とういうかもしかして0になるのでは・・・?)
平均という観点からみるとかなり厳しい現状にあるようだ。
上を見ても悲しくなるだけなので、今度は下をみていこう。
ハローワークには極悪求人がごろごろ・・・?
はたしてそんなにひどい求人はあるのだろうか?
さて、さすがに1万件の求人をすべて確認するほど私も暇ではないので、 もう少し求人情報を絞り込みたい。
ブラック企業といえば人手不足で誰でもウェルカムな印象があるからね。当然だね。
月給20万は高給!15万円以下の求人がゴロゴロある
絞り込みをすると、件数は237件とかなり絞られる。
ご覧いただくとわかるが、15万円以下の求人が普通にある。
さらに言うと、一覧にのっている金額は手当込みの金額なので、基本給だけだと更に低いところもある。
そして、後半に行けば行くほどヤバイのがある。
大卒の初任給が20万円前後というのが頭にあると、かなりショッキングな内容だな。
ちなみに237件すべて確認した中で一番少ない基本給はなんと11万円だった・・・!
ホテル業で休憩時間が5時間あるにしても厳しい。
本当に5時間休めるかも怪しいし、仮に休めたとしても5時間も休憩するのは逆にキツイ。
手当がかなり多めに設定されているが、基本給を抑え手当でカバーするこの方法は残業代を少なくするための小細工ともとれる。
ただ一方で、基本給の割合が少ない方が手取り金額は多くなるそうなので、 少ない給与の中で少しでも収入を多くしてあげたい会社の優しさととらえることもできる。
完全週休二日は幻か?給与以上に厳しい「年間休日数」
給与の低さ以上に、より私をドン引きさせたのが休日の少なさである。
通常、完全週休2日で祝日も全部休んだ場合年間の休日数は120日程度である。
今回見た中では業種によってかなりバラつきがあり、機械・土木・建築等は比較的多くが120日前後の休日数だ。
問題は飲食・ホテル・理容店などのサービス業だ。
多くて105日。80日~90日なら普通。
一番少なかったのは、なんと64日だ。
単純に考えて普通の人の倍働いていることになる。 その割に給与は高くない。
64日ってほとんど週休1日だぞ!?
ここだけ高度経済成長期の日本か!?
多少給与が低く節約を強いられてもかまわない。
だが、休みがないのだけはダメだ!耐えられない!ダメダメ!
さーて長野県ブラック企業大賞(求人部門)は?
求人を調べる前は、「どこかぶっちぎりでクソみたいな求人があるだろう」 と楽観視(?)していたが、237件すべて見終わってみると、
「どこも押しなべてダメ」
という感想である。
つまりひどいところが多すぎて大賞が決められませんでした。
ずーっとこういった求人をながめていると
「給与が13万円しかないけど、まあ死にはしないから大丈夫だろう」
とか
「年間休日105日か・・・多いな!」
とだんだん感覚がマヒしてくる。それくらいひどい。
条件がひどい求人はホテルや旅館の給仕や美容師など女性の割合が多い職業であるところも無視できない。
一流企業の恵まれた労働条件で働いている人がいる一方で、こういった厳しい環境で働いている人がいるという リアルも知っておいてほしい。
また、将来地方で就職しようと考えている人は「割と気合入れていかねえとやばいぞ」と認識をしておいてほしい。
何だよこの不毛な記事・・・。
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