湯の丸山~烏帽子岳登山で、絶景と動植物ぜんぶ堪能してきた
湯の丸山と烏帽子岳を登る
湯の丸山(2101m)と烏帽子岳(2066m)は長野県と群馬県の県境付近に跨る山だ。 隣り合っているので、両方あわせて登ることもできる。登山口近くの地蔵峠までは車で行くことができ、無料で広い駐車場もあり、登山者にはとても嬉しい。 しかも、登りやすくて初心向きというではないか。 思い立ったが吉日、勇み足の私は二つとも登ることにした。
今回のコース

地蔵峠の無料駐車場に車を停めスタートし、湯の丸山を目指す。湯の丸山の頂上から西側に下り烏帽子岳を登り、地蔵峠に戻ってくるルートだ。 想定するコースタイムは4時間。朝から登ればお昼には戻ってくることができるお手軽コースである。
ここからは、私とおじさんが湯の丸山と烏帽子岳を登りながら、おすすめのポイントを紹介していこう。
私
長野県上田市に暮らす。
おっさん
私の旅の友達。
地蔵峠は、無料駐車場ありで飲食もできる

湯の丸山と烏帽子岳へはいくつかのアプローチの方法があるみたいだったが、アクセスがしやすい地蔵峠から登ることにした。
マイナースポット・・・なんて思っていたが、私の大きな勘違いだったらしい。
土曜日の朝八時半の時点で、第一第二駐車場はすでに満車。第三駐車場にかろうじて車を留めることができた。
レストランもいくつかあるので、登山のあとはそのまま昼食・・・なんてこともできそうだ。
山行スタート!
ゲレンデを登りつつじ平へ

AM8:15スタート。この日はイベントがあるらしく、いろんな屋台の準備が進んでいた。 どうやら、湯の丸山へは正面に見えるゲレンデを登っていくことになるようだ。

リフトを横目にジグザグと登っていく。雪の無いゲレンデを歩くのは新鮮。
ぐう!リフト組め!楽しよって!
楽しみ方は人それぞれ

分かれ道。右に進んで湯の丸山の登山道を目指す。ちなみに左に進むとキャンプ場。 ここからは自然探勝路がスタートする。歩きやすいなだらかで整備された道が続く。

途中にあるつつじ平には、たくさんのつつじがみごとに咲き誇っている。

ん?

なぜ牛!
どこにも説明がなかったので、すごくびっくりしたが、つつじ平には牛が放牧されてる。これはかつてあった牧場のなごりのようで、今も保全のために毎年6月にふもとから牛を連れてきているのだそう。 現在つつじが見事なのも、牧場で飼われていた牛や馬たちのおかげなんだとか。
一応、放牧ゾーンの入口には木製のゲートがあるので心の準備はできる。
沢山の家畜が放牧される中、レンゲツツジは葉に有毒成分であるロードジャポニンを含むため、牛たちが食べなかったのです。つまり、レンゲツツジを除いた他の植物を牛たちがムシャムシャムシャムシャ......と食べ続けた結果、が、「レンゲツツジの群落」なんです。
参考:信州とうみ観光協会
なぜなぜ湯の丸高原(その1) https://tomikan.jp/news/whyyunomaru/
モー、びっくりしたなあ
・・・
なお、ナチュラルに牛のう〇こがそこら辺に落ちているので、踏まないように足元に注意だ。私の目の前の女性が犠牲になってた。南無三。
登山道から湯の丸山頂上へ

歩きやすい道。これは余裕か。

と、油断していると急に牙をむく湯の丸山。いよいよ登山道のスタートである。
けっこう急騰だよ。これは。
・・・っ(疲労により無言)

頂上に向けてうねうねと伸びる登山道。 なだらかな稜線が私たちを優しく迎え入れてくれる。

そして頂上に到着!

頂上は広く、視界を遮るものがないため見晴らしは最高だ。
しかし!
風が強い!!
写真ではお伝えできないが、頂上はものすごい強風だった。長居はせずに早々に烏帽子岳へ向かうことにした。
山が私たちを拒んでいるのか!?
冗談はさておき、本当に危険だからなるべく斜面に張り付いて歩こうね
ここから烏帽子岳へ。湯の丸山とは趣が違う

湯の丸山の頂上から西側にくだり、烏帽子岳を目指す。 一回くだってまた登ることになるのだが、ぱっと見はけっこうな高低差だ。
・・・帰らない?
行くぞ!

草花は心を癒してくれますね。

下り終わったところで休憩スペースがある。湯の丸山と烏帽子岳の鞍部(山の尾根でくぼんで低くなってるところ)だ。 再び登りがはじまるので、ここで息を整えるのが良いだろう。わたしが着いた時にはたくさんの人たちが一息ついていた。
年寄りが邪魔で休憩できないじゃないか
あんた人のこと言えないだろう

稜線からの眺めも良好。

烏帽子岳は火山らしく、頂上付近は赤茶色に染まる。

さあ、いよいよ頂上である。

着いた!ってあれ?
小烏帽子岳?

あっちかよ!
烏帽子岳の頂上手前には小烏帽子岳という中ボスが控えている。 ぬか喜びに注意しよう。
あ~、下から「もうすぐ頂上だよ」の声が
違うよと教えてあげたい

雑多なケルンがある。 積み重ねられた石の数から、烏帽子岳が人気の山であることが伺える。


こんどこそ頂上に到着。
頂上は岩場となっているが、休憩したりご飯を食べたりするには十分なスペースがある。
わたしが付いた時も数組の登山者たちがくつろいでいた。

そしてこの見晴らし。群馬県の嬬恋村が一望できる。
帰りのルートは一気に地蔵峠へ
烏帽子岳から地蔵峠までは、まず烏帽子岳の鞍部まで戻り、そこから地蔵峠へ向かうルートを下っていく。登りのルートに比べてなだらかな道が続く。単調な道で面白味はないけれど、楽ちんで一気に下ることができた。

鞍部での、地蔵峠に向けた分岐ルート。

比較的歩きやすい道が続く。

途中でキャンプ場を通る。

PM12:15ゴール。地蔵峠の駐車場に無事に戻ってきた。 休憩時間もふくめてちょうど4時間の山行だった。
動植物、急騰、趣の違うみごとな頂上
湯の丸山と烏帽子岳は、みごとなつつじや突然の牛たちとの出会い、趣の違う頂上と、いろんな要素がギュッと詰まった登山だった。 それぞれ単独で登ることもできるし、リフトを使ってつつじだけ見に来るも良し。いろんな楽しみ方ができるコスパのよい登山スポットだ。例年6月下旬ころにはイベントも行われるようなので、そのタイミングに合わせて出かけてみてはいかが?
信州とうみ観光協会
公式ウェブサイト
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