【検証】おっさんが一人で登山をしても楽しいのか?
インドアで趣味もなく家で惰眠をむさぼる諸君。ごきげんよう。
今日は社畜よろしく休日出勤をしていた田中です。
インドア野郎のために、コスパの良いアウトドアな趣味を、かわりに探してやろうというこの企画(?)。
前回の「キャンプ」から引き続き、今回は「登山」にチャレンジする。
目的地
今回は、蓼科山の登頂にチャレンジ。
蓼科山(たてしなやま)は八ヶ岳連峰の北端に位置する標高2,531mの火山。 円錐形の美しい山容から諏訪富士(すわふじ)とも呼ばれる。
しかし、北麓側では「諏訪富士」とは言わず、多くの別名がある。 山体は八ヶ岳中信高原国定公園に含まれる。日本百名山のひとつ。
Wikipedia 「蓼科山」より
標高は2500メートルを越える。地図からは厳しい急登(やばい上り坂)が予想される。 とりあえず頂上まで行き、そのあと山頂付近の山小屋「蓼科山頂ヒュッテ」で一息ついてから、同じルートで下山する予定だ。
コースタイムは約7時間。
かなりの長丁場だが、頑張りましょう。
持ち物
主な持ち物は前回の 「【検証】おっさんが一人でキャンプしても楽しいのか?」 を参照してくれ。
山と高原地図
昭文社発行の山岳地図だ。主な登山ルートやコースタイムが載っている、必携中の必携アイテム。
これなしで登山にいくのはドラゴンレーダーなしでドラゴンボールを探しに出かける並に愚行であるので必ず用意するように。
最近は山での電波状況もよくなり、スマホで地図を確認できたりもするが、電池切れのリスクが大きいのでやはり紙の地図は必要だ。
もっと言うと、国土地理院発行の2万5000分の1地形図もほしい。
これがあると現在地の正確な把握がしやすくなる。
縦走登山のような長距離山行の現在地把握や道に迷った時の道標になってくれる。事前に自分でルートを書き込んだり、見方には知識が必要だが、
本格的な登山にチャレンジしてみようという殊勝な人は是非勉強してみほしい。
説教くさくなってスマソ・・・。ついな・・・。
ちなみに地形図は本屋さんで普通に買える。
いざ出発
おはようございます。現在早朝5時。めちゃくちゃガスっており5メートル先はまったく見えない。
まずは登山口まで歩いて向かう。
アスファルトの道をひたすら歩くこと約2時間。ようやく登山道入り口に到着。
すでに疲労困憊。
ちなみにここまでバスでもこれるが、始発の時間が遅すぎるので歩いてきた。
アルピコ交通よ。バスの時間を見直せ。
ひたすら登る
ある程度予想していたが、ひたすら急な上り坂である。
最初から最後までひたすら、ひたすらである。
久々のザックの重さの影響で、楽しむどころか写真をとる余裕すらない。
苦行に励む修行僧のごとき心持ちで、頂上という解脱を目指して登り続けた。
ようやく頂上・・・の前に
頂上付近で森林限界に達し、岩場となる。
あと一息で目的地・・・!しかしながら、ゴール一歩手前で精も根も尽き果てた私は、さきに山小屋で休憩をすることにしたのである。
山頂まで数分のところにある「蓼科山頂ヒュッテ」
いろんなメニューがある。
おしるこをチョイス。さすがの渋いセンス。
このときのおしるこは、疲れた私の体に染み渡り、うますぎて感動のあまり涙が出そうになった。
疲労こそが最高のスパイスである。
気を取り直して頂上へ
元気になったところでサクッと頂上へ到達。
あいにくの空模様で景色は拝めなかったが、無事に辿り着いただけで満足である。
さて、帰りのバスの時間もあるので長居は無用。 さっさと下山しよう。
そして本当の地獄へ
帰りは下だから楽勝・・・
正直そう思っていた。
だがしかし、登りで蓄積した足への疲労は下りでピークに達し、ガクガクのヨレヨレ。
おまけに前日の雨で岩が濡れているせいで滑る滑る。
すっごい滑るよ!
登り以上に余裕はなく、もはや自分が何のためにこのようなことをしているのか?心の迷子状態である。
なんとかゴール。解放へ
苦難の末、ようやく登山道入り口まで戻ってきた。これが感動のゴールイン。苦痛からの解放。
何度経験しても、この解放感は半端ない。無事行程終了できてよかった。
ちなみにこのあと、登山靴をどこかに置き忘れてしまいました。
遠足は帰るまでが遠足です。最後まで油断しないよう気をつけましょう。
検証
振り返ってみると苦痛しかなかった登山であるが、冷静に検証してみよう。
楽しみは見出せたか?
正直つらかった。山小屋のおしるこや、頂上での解放感など良い点もあるが、行程だけなら100%苦痛。 苦痛を快楽に置き換えられる変態のみに許された、高等遊戯である。
パーティーでの登山ならこの苦痛も和らぐだろうが、単独登山はひたすら耐え忍ぶ旅路だ。
コストは?
前回述べたように全部揃えようとすると10万オーバーは覚悟しないといけない。
しかもキャンプと違ってレンタルするわけにもいかない。
ただ、日帰りのハイキングであれば今回ほどの重装備は必要ないので半分くらいのコストで済みそうだ。 (寝袋、火器、テントが不要でザックも小さいもので良い)
都会の人間だと交通費だけでもバカにならない。登山口へのアクセスは大抵悪いので、車以外でくる場合は電車代・バス代がかさむ。
この機会に地方に移住を考えてみてはいかがか?
恐ろしいは思い出補正
さて、私は登山経験者であり、蓼科山も実は2回目である。
毎回の登山で苦労を味わい、早く帰りたいと思いながら登っては下り登っては下り、もう2度と来たくないと思うのである。
しかしながら不思議なことに、喉元過ぎればなんとやら、しばらくするとまた登りたくなるのである。 ここのところ、かなりブランクができてしまっていたが、結局また来てしまった。
この理由は、登山にかかる強烈な思い出補正である。
行程の苦痛は時間とともに薄れ、達成感と解放感がだけが残り、なんかすごく楽しかった気がしてまた行ってしまう。
「5億年ボタン」という漫画が一時期話題になったがあれに近い感じがする。
そんな恐ろしい修羅の道に、興味がある方は是非どうぞ。
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