長野県民を虫を食べる頭のおかしい県民だと思っている諸君らへ
長野県民の特徴を紹介するテレビ番組や記事でたびたび目にするのが、「虫を食べる」人種であるという誤った認識である。 うっかりインターネットで長野県民であることを暴露してしまった日には、「虫でも食ってろカス」「いつの時代だ」「閉鎖的な土地柄にお似合いな昆虫食野郎」 と罵詈雑言の嵐である。
山奥でひっそりと暮らす我々がいったい何をしたというのか。 自然に囲まれてのんびり暮らすとかのたまって、オアシス求めてやって来たのはどこのドイツだと問いただしたい。
長野県民そんなに虫食わない疑惑
さて、当然のごとく虫をたべる県民と馬鹿にされる長野県民であるが、実際問題そんなに食べているのだろうか? 少しインターネットを調べてみると、「長野県では昆虫食がスーパーで普通に売っている」とまことしやかに書かれていたりするが、 売ってないから。少なくとも普通には売ってないから。
たしかに特産品としてお土産コーナーや、道の駅などで目にすることはあるが、あくまでも土産物である。県外観光客むけのパフォーマンスである。 マサイ族が普段はTシャツを着てスマホいじっているが、観光客が来た時だけ服を脱ぎジャンプしているというアレである。
私が食べたことがある虫
必死に長野県民の昆虫食性を否定したが、実際自信の経験を振り返ってみるとどうだろうか? 私は長野県在住歴がのべ約30年とそこそこ長いこと県民として暮らしている。祖父母は農家、両親はサラリーマンという平々凡々な模範的長野県民である。
食べたことある虫① イナゴの佃煮
これは昆虫食のスタンダード!食べた経験があっても仕方がないよね!むしろイナゴの佃煮食べたこと無い人いるの? ばあさんが知人からもらったか何かで食卓に上った記憶がある。 文字通り佃煮で、虫を食べている感はほとんどない。
食べたことがある虫② 蜂の子の佃煮
これもよく食卓にあがったことはないが、食べる機会は何度かあった。 郷土食と称して、なにかとイベントで食わされるのである。
こちらも文字通り佃煮で、それ以上でもそれ以下の味でもない。 むしろ佃煮というのは、何でも食べれるようにしてしまう魔法の調理法なのではないかと思える。
イナゴよりだいぶ小さいので、何を食べているのかよく分からないというのもある。
食べたことのある虫③ ざざ虫
ざざ虫とはトビケラとかいう昆虫の幼虫である。 厳密には色々な種類の虫を包括するらしいが、だいたいがこのトビケラのようだ。
職場の同僚が、地元の郷土食だからとわざわざ持ってきた。なぜ自分も食べたことのないものを持ってくるのか。 これも御多分にもれず佃煮の状態だった。蜂の子同様そんなに大きくないので、何かよくわからないが佃煮の味だった。
振り返ってみると3種類しか食べたことがない。しかもどれも事故みたいなもので、おまけに佃煮で何を食べているかもよくわからないありさま。 ノーカン。ノーカンである。 一般的長野県民である私は佃煮を良く食べていた、事実としてはそれだけだ。
虫を食べて何が悪いか
そもそもであるが、虫を食うことの何が悪いのであろうか。食の選択肢が多く褒められるのならまだしも、馬鹿にされる謂れはない。 テレビなどで芸能人たちが「気持ち悪い~」だの「ムリ~」だのへなちょこな感想を述べていることがあるが、 サザエとか牡蠣とかウニとかの方がよっぽどグロテスクと思いますがね。
海外の人から見れば、日本人がタコを食べるのも異常に見えるそうだ。
今回私が言いたいのは、長野県民はまれに虫を食べることもあるし、頭のおかしいやつも時々いるかもしれないが、食生活を馬鹿にされるいわれはないということだ。 以上。
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